【1.基本情報】
所在地:大阪市住之江区南港南7-3-8 
レフト:不明 
センター:不明 
ライト:不明 
収容人員:不明 
開場:1991年 
閉場:2020年 
【2.概要】
煙突が「南港スカイタワー」や「白ねぎくん」とも呼ばれている関西電力南港発電所にあったPR施設エル・シティに付随していた野球場です。
「エル」の綴りは「el」であり、関西電力の英文名(Kansai Electric Power Co., Inc.)にもあるelectricが由縁と思われます。
南港発電所自体は都市型発電所を標榜する天然ガスの火力発電所ですが、発電に関するエネルギー全般のPRをする展示館や体験学習施設が併設されており、またそれに付随する形で野球場とテニスコートが整備されていました。
一帯は「かもめ大橋」を渡った先にある島状の埋立地にあります。
かもめ大橋は1976年に造られた日本で初めてマルチケーブル形式を採用した全長442mの斜張橋であり、周辺は人気の釣り場となっています。
【3.詳細】
野球場は関西電力のPR施設案内において「本格的な野球場」と謳っていただけあって、立派なナイター設備や簡易ながらもスコアボートを備えていました。
観客席も僅かながらですが、バックネット裏に階段状のベンチ席が5段設けられていました。
ただ、一塁側・三塁側にも内野芝生席といえなくはない芝生法面がありましたが、観覧を意識した造りではなく傾斜がきつめでした。
また、外野フェンスの先は植栽と遊歩道になっており、立ち見はできますが、そもそも観覧を想定していない感じの造りでした。
尚、レフト側から見ると本塁後方に大阪府の咲州庁舎を見ることができました。
【4.廃場の背景】
東日本大震災以降の原子力政策の変更に伴う経営環境の悪化から、2016年3月にPR施設のメイン施設であった展示館や体験学習施設は閉鎖されましたが、野球場やテニスコートは地域に開かれたスポーツレクリエーション施設として存続することとなりました。
しかしながら老朽化に伴い、2020年にスポーツレクリエーション施設も全て閉鎖されることとなりました。
尚、旧・関西電力グループ硬式野球クラブ(現・関西硬式野球クラブ)は、箕面市にある関西電力総合運動場野球場を本拠地としています。

【5.外部リンク】
南港発電所《公式ページ(関西電力)》
南港発電所《Wikipedia》
かもめ大橋《Wikipedia》
関西硬式野球クラブ《公式ページ(Facebook)》