【1.基本情報】
所在地:兵庫県伊丹市鴻池1-1-1
レフト:100m
センター:115m
ライト:100m
収容人員:1,208人
開場:1972年
【2.概要】
日本を代表する空港の一つである大阪国際空港(伊丹空港)が有名なことから、大阪府とも誤解されることもあったりする兵庫県伊丹市にある野球場です。
伊丹と聞けば空港の街というイメージを思い浮かべますが、古くは日本酒の醸造が盛んであった街です。
現在は兵庫県の酒郷といえば圧倒的に灘(神戸市灘区・東灘区、西宮市)が有名ですが、有名な剣菱は伊丹酒(いたみざけ)で昭和初期に灘の酒郷に引き継がれたものです。
本球場は、そんな伊丹市の陸上競技場や体育館、室内プールなどからなる伊丹市立伊丹スポーツセンターの一施設として整備されています。
【3.詳細】
一般的には両翼が90m台で中堅が120m前後という野球場が多いですが、本球場は両翼は100mありながら中堅は115mとなっています。
外野の形状は曲線ではなく直線で、五角形を逆さまにしたような特徴的なフィールドになっています。
また、本球場はフィールドに限らずあまり丸みがなく、線形のデザインとなっていることから、カクカクした印象を受けるとともに、(実際古いのですが)何となく懐かしさを感じさせます。
一方、隣接する伊丹スポーツセンター陸上競技場は同時期に建設されているものの、2002年のFIFAワールドカップの為に神戸ウイングスタジアムで使われた仮設スタンドを再利用して改築されたこともあり、同じような懐かしさは特に感じられません。
【4.その他】
ところで、伊丹市は清酒発祥の地(1600年頃)を自認しており、戦前の鴻池財閥は元は酒造として財を成したなど、日本酒との関りが深い街です。
今でもJR伊丹駅から阪急伊丹駅方面に伸びる伊丹酒蔵通り周辺には酒蔵が2軒残っており、レストランや資料館なども併設されるなど、ちょっとした散策を楽しめるエリアとなっています。
尚、奈良県奈良市も清酒発祥の地(1441~1444年頃)を自認していますが、特に決着はついていないようです。
また、加えて余談ですが、大阪に本社を構える中堅ゼネコンの鴻池組や、鴻池組の運輸部門が独立した鴻池運輸などは、鴻池財閥とは無縁の会社のようです。

【5.外部リンク】
伊丹市立伊丹スポーツセンター/野球場《公式サイト》
伊丹スポーツセンター/野球場《Wikipedia》
伊丹酒《Wikipedia》