【1. 基本情報】
所在地:大阪府八尾市山本町南7-9-11
レフト:90m
センター:100m
ライト:90m
収容人員:2,000人
開場:1938年
【2. 概要】
「歯ブラシの街」としても知られ、航空ファンにおいては、八尾と聞けばすぐに空港が思い浮かぶ大阪府八尾市にある野球場です。
八尾市は大阪市の南東に位置することから大阪市のベットタウンとなっていますが、中小の工場も多いモノづくりの街でもあります。
野球場の最寄駅は近鉄大阪線「高安駅」となり、球場名の山本を含む「河内山本駅」ではありません。
「高安駅」から山本球場までは、地図上では至近にも見えますが、高安駅の西側には車両基地(高安車検区と高安検修センター)が広がっており、迂回する経路しかないので実際駅の出口から球場の正面玄関までは徒歩7分程となります。
【3. 詳細】
野球場の歴史は1938年開場と古く、元々は戦前の住友本社が住友財閥グループ企業の福利厚生施設として建設し、当時は住友野球場という名称でした。
戦後、近鉄パールス(現・大阪オリックスバファローズの一部)を運営していた近畿日本鉄道(近鉄)が本球場を練習場として買い取りましたが、その数年後、本球場は八尾市に譲渡されることとなり現在に至っています。
内野席からは周辺に高い建物が少ないこともあって、生駒山地を見渡すことができます。
立派な観客席・バックスクリーン・スコアボートを持つ本球場ですが、中堅は100mと狭く、本格的な硬式野球の利用には適していません。
反対に軟式野球やソフトボール、ボーイズリーグまでの硬式野球には適した広さであり、それらの用途に限定した野球場としては立派な設備といえます。
八尾市内には府営の久宝寺緑地野球場があり、同球場が硬式利用可能なことから、うまく棲み分けができています。
地元では「やまきゅう」と呼ばれ親しまれているようで、指定管理者の本球場紹介ページのファイル名も「kaku-shisetu-yamakyuu.html」となっています。
尚、「山本球場」で検索すると、既に廃場となっていますがJR東海八事球場の旧称が山本球場であり、同球場がセンバツ発祥の地として有名なことから、本球場と混在して出てきます。
【4.その他】
球場名に含まれる山本は河内山本と呼ばれるエリアのことであり、江戸時代から昭和初期まで住友家が所有し山本新田として開発され、河内木綿の産地として栄えた時代もありました。
その後は宅地化が進み、一部は「八尾の芦屋」と呼ばれるような高級住宅地もあったようです。
その名残をうけ、山本町の3丁目・4丁目・5丁目は、現在も周辺に比べ土地値は高くなっています。

【5. 外部リンク】
山本球場のご案内《公式ページ(八尾市)》
八尾市立山本球場《公式ページ(指定管理者)》
八尾市立山本球場《Wikipedia》