【住所】広島市中区基町5-25
【レフト】91.4m
【センター】115.8m
【ライト】91.4m
【収容人員】31,984人
【開場】1957年
【閉場】2010年
広島東洋カープが2009年にMAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島(略称:マツダスタジアム、正式名称:広島市民球場)に移転するまで本拠地としていた市営の野球場です。
同球団が移転するまでは本球場が「広島市民球場」を名乗っており、移転後は「旧広島市民球場」に名称が変更されました。
元々広島カープ(1967年までの球団名称)は広島市西区にある広島県営球場(広島県総合グランド野球場)を本拠地としていましたが、ナイター設備がなかったことからダブルヘッダーの日程を多く組まざるを得ませんでした。
(余談:2021年2月現在、広島県営球場にはまだナイター設備はありませんが、隣接する陸上競技場の広島スタジアムにはナイター設備があります。)
また同球場は広島の市街地から南西に離れたところにあり、これらの興行上不利な条件は独立採算制で活動していた広島カープの運営に厳しいものであった為、本球場が建設されることとなりました。
1957年の建設当時こそ中国地方で初めてのナイター設備を持つ最新鋭の球場ではありましたが、大阪球場や平和台球場などの旧仕様の球場が次々と消えていく中、2000年代に入ると設備の老朽化も目立ち、狭くて古い球場の代表格になっていきます。
また、アマチュア野球での利用頻度も高く、フィールドの痛みも難点に挙げられるようになり、新球場建設の機運が徐々に高まっていきました。
そして、広島貨物駅跡地に前述の新しい広島市民球場(MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島)が建設されることとなります。
旧広島市民球場の観客席は、日本の屋外野球場としては珍しい内野総二階建てでした。
内野二階席は増築された関係で建築の制限も多かったことから観客席としては不評だったようですが、内野総二階建ての外観は、外から見ても内から見ても重厚感があり、個人的には好きな様相でした。
尚、観客席の内訳は、内野一階席15,000人・内野二階席4,925人・外野席12,000人という記録がありますが、これらの合計は31,925人となり、収容人員として公表されていた31,984人と微妙に異なります。
また、消防法上での定員は31,686人だったようですので、これとも微妙に異なりますが、公称なのでちゃんとした理由はないのかもしれません。